2014年05月26日
南シナ海を取り巻く問題とフィリピン
こんにちわ。 今日はPhilshootingとしてではなく、一ライターとして書いてみたいと思います。
南シナ海で、ベトナムと中国、あるいはフィリピンと中国がぶつかり合っていることは皆さんご承知のことと思います。
いろいろな諸島や島の名前が出てよく位置関係を掌握できてない方が多いと思いますが、Webからとると以下のようになります。


大きくは、
西沙諸島(パラセル諸島) 今、ベトナムと中国がもめているところ
南沙諸島(スプラトリー諸島) ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、台湾、中国でもめているところ
中沙諸島(スカボロー礁) フィリピンと中国でもめているところ
そのほか 地図にありませんが 東沙諸島 というのがあります。 こちらは空港もあり台湾が実効支配
通常、赤い牛の舌と呼ばれているどう見ても不自然な中国の主張する領海、領土で中国が起こすさまざまな事件が、各国に不安と脅威を与えているという感じです。
個別に見ると各諸島をWebで検索してWikipediaなどの文章を見るとわかるのですが、
西沙諸島や南沙諸島の問題は別に今始まったわけではなく、相当前から中国が進入をしていました。
スカボロー礁は、わりと最近、中国が無理やり進入してきてフィリピンから米軍が去ったことをきっかけに侵略したといっても過言ではありません。
尖閣では日本が正々堂々と立ち向かっているのですが、フィリピンでも特にスカボロー礁では、2000年から中国の進入に立ち向かい、おととしあたり拿捕など適切かつ強硬な手段に立ち向かっていました。もちろんアメリカや日本の後ろ盾があってがあってのことだと思います。
それでも中国は小ばかにしているかのごとくフィリピンを軍事、経済の面でいろいろと圧力をかけ続けています。
フィリピンは、アメリカの後ろ盾があり、領海侵犯には拿捕などしているとはいえ、国際司法裁判所に訴えるなど割と紳士的な対応をしており、本格的な衝突には至っておりません。
フィリピンは海軍力がほとんどないため、鋭意準備中ではありますが、今のところ即座に対応できるものではありません。
南沙諸島では、さらに紛争は激しく、軍事的な衝突もいくつか発生しており、フィリピンが実効支配する島では守備隊が何ヶ月も補給路を中国によって絶たれていても、頑張っているというニュースをフィリピンで見たこともあります。
尖閣では日本が、中沙諸島ではフィリピンが報道され、中国の海洋進出を警戒している中で、今回、西沙諸島でベトナムが衝突し、ベトナムの反中運動が世界に報道されることとなりました。
西沙諸島、南沙諸島の問題はかなり前から繰り返されていると書きましたが、ここに来て中国の強硬な海洋戦略が識者以外にも明るみに出てしまい、中国の脅威に何とかしなければならないと感じた方も多いと思います。
フィリピンにいると中国との海洋紛争のニュースがよく出てくるのですが、最近では、中国の漁船団が300数頭もの海がめを捕獲していたとか、こちらは南沙諸島付近のパラワン島に近いところだと思いますが、同じく中国の漁船団がフィリピンの漁民の前でさんご礁ごとジャイアントクラム(巨大あこや貝)を捕獲して、しかもフィリピンの漁民が注意しようとするとピストルで脅かされたとかです。
石油などの資源のことが多く報道されていますが、地元では中国の好き勝手により、海洋資源の破壊も行われているとき事がニュースになっています。
個人的には、海洋資源の破壊は許せないことだと思いますね。
さて、このような状況の中で今年4月にオバマ大統領が日本、フィリピンを訪れて、尖閣防衛やフィリピンとの防衛協定の拡張を約束しました。
少し話はそれますが、このオバマ大統領ですが、就任一年目でノーベル平和賞を受賞して、とにかく戦争が大嫌いです。
評論家の青山氏の話だとこのオバマ大統領就任の裏にはアメリカの名門であるケネディ家が深く関わっており、ケネディ家が黒人初の大統領選出を望み、その後押しがあったから就任できたということで、ケネディ家には頭があがらないようです。
ケネディ元大統領の娘さんが今日本の駐日大使ですが、最初は、極右思想の持ち主などひどく安部首相を誤解していたらしいのですが、最近は正当なリベラル派として高く評価し、オバマ訪日の立役者でもあるそうです。
青山氏の話によると、オバマ大統領自身は、八方美人のどこでもえかっこしいのわけのわからないだめな大統領だそうですが、尖閣防衛やフィリピンの防衛協定拡張は、ケネディをはじめバックが仕組んだことだと思います。
そういえば、特にコメントはありませんでしたが、オバマの訪比時にもケネディが同行していたのをマラカニアン宮殿の晩餐会のニュースで見ました。
お目付け役だったんだと思います。
フィリピンとは防衛協定の拡張条約を結んだアメリカですが、日本ではその後何もフィリピンとアメリカでは具体的に起きていないという認識だと思います。
しかし、5月の早い時期に、Balikatan2014というかつてない規模の米比合同軍事訓練が行われました。
そのとき、Philshootingとも関係するのですが、Philshootingサービスを提供しているForen射撃場は、伝統的にフィリピン海軍との結びつきが深く、Caviteの奥にも海軍があり、そこにも米軍が来て、オーナーをはじめインストラクターの多くが射撃に参加したそうです。
米軍は伝統的にフィリピン軍と仲がよく、尊敬もあります。
その時の米兵の射撃は、決して早くはないのだが、正確に撃っていたとオーナーがおっしゃっていました。
なんとなく元軍人である自分もわかるような気がしました。
さらに、ニュースでは、スービックでは基地構築のための準備が急ピッチで進められているという報道がありました。
今回の協定では、再駐留(駐屯)は許していないとのことですが、既存の基地の使用や基地内での施設の建設は許されるということです。
しかし、さまざまな情報を総合するとスービックの西側あたりにどうも大規模な基地を作っていると思われます。
米軍の基地は、クラーク、スービックの旧基地内をみてびっくりするのですが、とにかく巨大で中にゴルフ場、ホテル、ショッピングモール、学校、広大な住宅などなどなんでもあり、アメリカンスタンダードに驚愕します。
今回はフィリピンの基地にして、アメリカが中に駐留するということにするのでしょうか?
情報の中には、周辺にアンヘルスのフィールズのような街まで用意するというものまであります。
事実を裏付ける情報としては、
先日パンパンガあたりでオスプレイが北に向かって飛んでいるのを見ました。物資を輸送しているのだと思います。
スービックのレストランではかつてないほどの活気があるそうです。しかも米軍関係者のです。
オバマは、弱腰で何もしないのでしょうけど、さきほど書いたように米軍は伝統的にフィリピン軍とフレンドリーで相性もよく、何かあったときは真っ先にかけつけます。昨年のレイテの台風被害での救援もそうでした。
今回も大好きなフィリピンに対して、いち早く現場は行動を起こしているようです。
今後、どういうことが起きるかというと迅速な米軍の展開により、中国はこれ以上フィリピンにできなくなると思います。
フィリピンも領海を守ることを徹底して、違法行為には、取締りを強化すると思います。
スカボロー礁や南沙諸島のパラワン近海では、フィリピン軍の上陸、逆上陸もありうるかもしれません。
思っているより米軍の展開がフィリピンでは速いことを今回の記事では言いたかったのですが、今後、このような記事も時折書いてみたいと思います。
実弾射撃コース

南シナ海で、ベトナムと中国、あるいはフィリピンと中国がぶつかり合っていることは皆さんご承知のことと思います。
いろいろな諸島や島の名前が出てよく位置関係を掌握できてない方が多いと思いますが、Webからとると以下のようになります。


大きくは、
西沙諸島(パラセル諸島) 今、ベトナムと中国がもめているところ
南沙諸島(スプラトリー諸島) ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン、台湾、中国でもめているところ
中沙諸島(スカボロー礁) フィリピンと中国でもめているところ
そのほか 地図にありませんが 東沙諸島 というのがあります。 こちらは空港もあり台湾が実効支配
通常、赤い牛の舌と呼ばれているどう見ても不自然な中国の主張する領海、領土で中国が起こすさまざまな事件が、各国に不安と脅威を与えているという感じです。
個別に見ると各諸島をWebで検索してWikipediaなどの文章を見るとわかるのですが、
西沙諸島や南沙諸島の問題は別に今始まったわけではなく、相当前から中国が進入をしていました。
スカボロー礁は、わりと最近、中国が無理やり進入してきてフィリピンから米軍が去ったことをきっかけに侵略したといっても過言ではありません。
尖閣では日本が正々堂々と立ち向かっているのですが、フィリピンでも特にスカボロー礁では、2000年から中国の進入に立ち向かい、おととしあたり拿捕など適切かつ強硬な手段に立ち向かっていました。もちろんアメリカや日本の後ろ盾があってがあってのことだと思います。
それでも中国は小ばかにしているかのごとくフィリピンを軍事、経済の面でいろいろと圧力をかけ続けています。
フィリピンは、アメリカの後ろ盾があり、領海侵犯には拿捕などしているとはいえ、国際司法裁判所に訴えるなど割と紳士的な対応をしており、本格的な衝突には至っておりません。
フィリピンは海軍力がほとんどないため、鋭意準備中ではありますが、今のところ即座に対応できるものではありません。
南沙諸島では、さらに紛争は激しく、軍事的な衝突もいくつか発生しており、フィリピンが実効支配する島では守備隊が何ヶ月も補給路を中国によって絶たれていても、頑張っているというニュースをフィリピンで見たこともあります。
尖閣では日本が、中沙諸島ではフィリピンが報道され、中国の海洋進出を警戒している中で、今回、西沙諸島でベトナムが衝突し、ベトナムの反中運動が世界に報道されることとなりました。
西沙諸島、南沙諸島の問題はかなり前から繰り返されていると書きましたが、ここに来て中国の強硬な海洋戦略が識者以外にも明るみに出てしまい、中国の脅威に何とかしなければならないと感じた方も多いと思います。
フィリピンにいると中国との海洋紛争のニュースがよく出てくるのですが、最近では、中国の漁船団が300数頭もの海がめを捕獲していたとか、こちらは南沙諸島付近のパラワン島に近いところだと思いますが、同じく中国の漁船団がフィリピンの漁民の前でさんご礁ごとジャイアントクラム(巨大あこや貝)を捕獲して、しかもフィリピンの漁民が注意しようとするとピストルで脅かされたとかです。
石油などの資源のことが多く報道されていますが、地元では中国の好き勝手により、海洋資源の破壊も行われているとき事がニュースになっています。
個人的には、海洋資源の破壊は許せないことだと思いますね。
さて、このような状況の中で今年4月にオバマ大統領が日本、フィリピンを訪れて、尖閣防衛やフィリピンとの防衛協定の拡張を約束しました。
少し話はそれますが、このオバマ大統領ですが、就任一年目でノーベル平和賞を受賞して、とにかく戦争が大嫌いです。
評論家の青山氏の話だとこのオバマ大統領就任の裏にはアメリカの名門であるケネディ家が深く関わっており、ケネディ家が黒人初の大統領選出を望み、その後押しがあったから就任できたということで、ケネディ家には頭があがらないようです。
ケネディ元大統領の娘さんが今日本の駐日大使ですが、最初は、極右思想の持ち主などひどく安部首相を誤解していたらしいのですが、最近は正当なリベラル派として高く評価し、オバマ訪日の立役者でもあるそうです。
青山氏の話によると、オバマ大統領自身は、八方美人のどこでもえかっこしいのわけのわからないだめな大統領だそうですが、尖閣防衛やフィリピンの防衛協定拡張は、ケネディをはじめバックが仕組んだことだと思います。
そういえば、特にコメントはありませんでしたが、オバマの訪比時にもケネディが同行していたのをマラカニアン宮殿の晩餐会のニュースで見ました。
お目付け役だったんだと思います。
フィリピンとは防衛協定の拡張条約を結んだアメリカですが、日本ではその後何もフィリピンとアメリカでは具体的に起きていないという認識だと思います。
しかし、5月の早い時期に、Balikatan2014というかつてない規模の米比合同軍事訓練が行われました。
そのとき、Philshootingとも関係するのですが、Philshootingサービスを提供しているForen射撃場は、伝統的にフィリピン海軍との結びつきが深く、Caviteの奥にも海軍があり、そこにも米軍が来て、オーナーをはじめインストラクターの多くが射撃に参加したそうです。
米軍は伝統的にフィリピン軍と仲がよく、尊敬もあります。
その時の米兵の射撃は、決して早くはないのだが、正確に撃っていたとオーナーがおっしゃっていました。
なんとなく元軍人である自分もわかるような気がしました。
さらに、ニュースでは、スービックでは基地構築のための準備が急ピッチで進められているという報道がありました。
今回の協定では、再駐留(駐屯)は許していないとのことですが、既存の基地の使用や基地内での施設の建設は許されるということです。
しかし、さまざまな情報を総合するとスービックの西側あたりにどうも大規模な基地を作っていると思われます。
米軍の基地は、クラーク、スービックの旧基地内をみてびっくりするのですが、とにかく巨大で中にゴルフ場、ホテル、ショッピングモール、学校、広大な住宅などなどなんでもあり、アメリカンスタンダードに驚愕します。
今回はフィリピンの基地にして、アメリカが中に駐留するということにするのでしょうか?
情報の中には、周辺にアンヘルスのフィールズのような街まで用意するというものまであります。
事実を裏付ける情報としては、
先日パンパンガあたりでオスプレイが北に向かって飛んでいるのを見ました。物資を輸送しているのだと思います。
スービックのレストランではかつてないほどの活気があるそうです。しかも米軍関係者のです。
オバマは、弱腰で何もしないのでしょうけど、さきほど書いたように米軍は伝統的にフィリピン軍とフレンドリーで相性もよく、何かあったときは真っ先にかけつけます。昨年のレイテの台風被害での救援もそうでした。
今回も大好きなフィリピンに対して、いち早く現場は行動を起こしているようです。
今後、どういうことが起きるかというと迅速な米軍の展開により、中国はこれ以上フィリピンにできなくなると思います。
フィリピンも領海を守ることを徹底して、違法行為には、取締りを強化すると思います。
スカボロー礁や南沙諸島のパラワン近海では、フィリピン軍の上陸、逆上陸もありうるかもしれません。
思っているより米軍の展開がフィリピンでは速いことを今回の記事では言いたかったのですが、今後、このような記事も時折書いてみたいと思います。
実弾射撃コース

水陸機動団の編成装備で思ったこと
水陸機動団
フィリピンから見た北朝鮮問題
フィリピン南部ミンダナオ島の戒厳令
【今週は荒れる週になりそうだ~フランス大統領選、北朝鮮軍創立記念】
ドテルテに中国との関係を改善するように進言した安倍首相
水陸機動団
フィリピンから見た北朝鮮問題
フィリピン南部ミンダナオ島の戒厳令
【今週は荒れる週になりそうだ~フランス大統領選、北朝鮮軍創立記念】
ドテルテに中国との関係を改善するように進言した安倍首相
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
米軍の本腰を入れた支援が有ればそれも不可能ではありませんが、現状でオバマや議会がそれを承認する事は有り得ないでしょう。政治家がその気になれば日本単独でも支那海軍・空軍を圧倒出来、地域限定戦争も可能な尖閣地域とは事情が異なります。
ブロックでも埋め立てでも漁民でも何でもいいから実効支配すれば、フィリピンは何もできないし、へたれのオバマは何もできないと思っていることでしょう。
まだ支配していないところの実効支配や実効支配の恒久化は今が好機と思っていると思います。
それじゃいけないと思います。
フィリピンに関していえば、米軍の展開は思っている以上に早く、これ以上中国の進出はできないというところまではすぐいくと思います。
ブロックや漁民などで無理やり実効支配されているところや実効支配途中のところは、オバマ在任中は現状維持で、その後は、少なくとも以前の状態まで米軍に後押しされた(ひょっとして日本も)フィリピンが押し返すと思います。
現状をフィリピンが許容すれば、フィリピンの1/3の海洋領域が奪われるそうですし、米軍も戻す意味もありません。
なので必死に対抗をすると思います。
むしろ、フィリピンよりもベトナムや他の国々は今のところ何の後ろ盾もないわけで、中国の進出の注力はそちらに向けられると思います。