2014年03月18日
気になるウクライナ情勢とロシア軍の戦法
こんにちわ PhilShootingです。
今日は、国際情勢の話題について書いてみたいとおもいます。
先日、クリミアの帰属を問う選挙が行われ、投票率が80%以上でそのうち95%以上の人がロシアへの編入に賛成と答えたというニュースが流れました。
クリミア自治政府は、独立とともにロシアの編入手続きに入り、ロシアも独立を承認したということです。それに対してウクライナの暫定政権と欧米諸国は、選挙は無効だと主張し、制裁処置に入ったようです。
今後、クリミアがウクライナの帰属のままか(現状)、独立国となるのか、ロシアに編入されるのかというところが気になるところです。
一方、ウクライナの問題というところでは、民族問題から東ウクライナも不穏な動きを見せており、こちらもデモから始まり、暴動、内戦になる可能性もあります。
そうすると、ロシアの大規模な軍事介入という事態もありえます。その対応により、可能性は少ないとおもいますが、欧米の軍事介入もありえます。
大きな地図で見る
戦争は、政治の延長であるというところで、まさに今政治的な動きが盛んに行われているところです。軍としては、政治の延長としての戦争を前提に今頃、計画を立てていることだとおもいます。
ロシア、旧ソビエト軍の伝統的な戦法に機動を活かした縦深攻撃というのがあります。
簡単に説明すると、縦深、数百キロ(現実的には100~200km)に渡って、縦深にわたる圧倒的な火力と機動力で目標(敵)を奪取(包囲殲滅)するという戦法で、とにかく突破突入する第一梯団と波状攻撃を行う第二梯団に分かれ、目標奪取までとまりません。
もちろん、空軍やロケット部隊や空挺部隊も参加します。
以下、ライターのコメントになります。
なぜこのようなことを書いたかというと、地形を見ればわかるのですが、ロシアと東ウクライナの国境線は約1000km、ウクライナからモスクワまでは約500km、ロシアからキエフまで約300kmでほとんど大平原のようなところです。
こういう地形ではロシアが得意とする機動を活かした大縦深攻撃はかなり有効です。逆にウクライナが強力な地上軍を将来的に持つということになれば、ロシアとしては、大脅威になるわけです。
いざ、軍事介入となると、今のウクライナの軍隊で抵抗があるのかわかりませんが(何もないかもしれませんが)、ロシアの縦深攻撃により、ウクライナの約真ん中にある川(湖沼)、ヘルソン-ドニエプロペトロフスク-キエフの線までおそらく2-3日で到達できるとおもいます。
今、国境付近でロシア軍は演習をしているということですが、当然、作戦図上にはウクライナ侵攻を想定して演習をしているとおもいます。1000kmの正面を同時侵攻はないと思いますが、集中して10個師団程度での侵攻をあれこれと考えているとおもいます。軍事的には非常に興味のあるところです。


そのような事態になるのか、あるいは政治的な流れだけで終わるのか、個人的には、デモ、暴動、内戦の様相になり、強い力が作用しないと収まらないような気はしています。
そのような事態なったらどうなるのか、世界のリーダーたちはどのような対応をするのか、非常に関心があるところです。
実弾射撃コース

2014年03月12日
作戦行動における状況判断と決断
こんにちわ PhilShootingです。
前回は、小部隊の編成や行動に関して簡単に書きました。今回もPhilshootingとは直接関係ないのですが、作戦ということに関して少し、簡単に書いてみたいとおもいます。
作戦というのは、日常生活でも応用はきくのですが、ここでは軍隊がとる作戦について書いてみます。
最近の話題では、ウクライナやクリミア半島でどのように軍隊が動くのかなということが気にかかります。
最終的に判断し、決断するのは、大統領になるわけですが、軍隊としては独自に分析をして、指揮官に判断を仰ぎ、作戦計画を立てます。
軍隊の行動というのは、行き当たりばったりでやっているわけではなく、相応の分析やシミュレーションを行って、判断を仰ぎ、指揮官が決断して、はじめて作戦行動となるわけです。
この作戦計画を立ててというのには、相当な歴史があります。
日本の陸軍に関していえば、WW2以前は作戦要務令というのがあり、作戦の原理原則が書いてありました。戦後は米軍のOperationManualを参考にして、野外令なるもののほかに野外幕僚勤務と師団をあわせて野外令合本なるもので学習してきています。
幹部以上はこれをバイブルのように読み、理解しますが、さらにエリートになると熟知します。
そういう机上の訓練を積み上げて、実際の演習もしますから、適切な行動が即座に取れるとも言えるわけです。
その中で意思決定に関する思考過程というのがあって、これは結構役立ちます。
簡単に書きますと
1.任務の分析
2.状況の把握(敵の兵力など敵情、味方の状況、相対戦闘力、地形、気象などなど)
3.敵の予想される可能行動の列挙
4.味方の可能行動の列挙
5.2と3のケースの組み合わせをすべて分析して、取るべき行動方針の列挙
6.行動方針の比較検討
7.最善の行動方針の決定
少し違っているかもしれませんが、大体このようなものです。
いきなりクリミア問題から下世話な話になりますが、たとえば昨日の小部隊の作戦でいうと、、
”敵約1個小隊が、A丘を占領しているものとおもわれる。味方2個小隊でこの敵を殲滅し、A丘を奪取せよ”
という任務があるとして、
敵は強固な陣地を構築しているかもしれないし、丘を降りて攻撃してくるかもしれない。
味方は、正面から並列で攻撃するのがいいかもしれないし、迂回して側面から攻撃したほうがいいかもしれないし、併用したほうがいいかもしれない。
などなど、装備や地形などの状況も加味し、いろいろ考えて、分析して、最終的な行動方針を決定するという感じです。
サバゲーはもとより、決断しなければならないいろいろな場面で役立つとおもいます。
Philshootingでは、ハンドガンやライフルの操作、安全管理、射撃技術をベテランのコーチから学ぶことができます。
ライターでもある自分は、射撃に関して直接は指導しませんが、現場でこのような話なら多少できます。
実弾射撃コース

前回は、小部隊の編成や行動に関して簡単に書きました。今回もPhilshootingとは直接関係ないのですが、作戦ということに関して少し、簡単に書いてみたいとおもいます。
作戦というのは、日常生活でも応用はきくのですが、ここでは軍隊がとる作戦について書いてみます。
最近の話題では、ウクライナやクリミア半島でどのように軍隊が動くのかなということが気にかかります。
最終的に判断し、決断するのは、大統領になるわけですが、軍隊としては独自に分析をして、指揮官に判断を仰ぎ、作戦計画を立てます。
軍隊の行動というのは、行き当たりばったりでやっているわけではなく、相応の分析やシミュレーションを行って、判断を仰ぎ、指揮官が決断して、はじめて作戦行動となるわけです。
この作戦計画を立ててというのには、相当な歴史があります。
日本の陸軍に関していえば、WW2以前は作戦要務令というのがあり、作戦の原理原則が書いてありました。戦後は米軍のOperationManualを参考にして、野外令なるもののほかに野外幕僚勤務と師団をあわせて野外令合本なるもので学習してきています。
幹部以上はこれをバイブルのように読み、理解しますが、さらにエリートになると熟知します。
そういう机上の訓練を積み上げて、実際の演習もしますから、適切な行動が即座に取れるとも言えるわけです。
その中で意思決定に関する思考過程というのがあって、これは結構役立ちます。
簡単に書きますと
1.任務の分析
2.状況の把握(敵の兵力など敵情、味方の状況、相対戦闘力、地形、気象などなど)
3.敵の予想される可能行動の列挙
4.味方の可能行動の列挙
5.2と3のケースの組み合わせをすべて分析して、取るべき行動方針の列挙
6.行動方針の比較検討
7.最善の行動方針の決定
少し違っているかもしれませんが、大体このようなものです。
いきなりクリミア問題から下世話な話になりますが、たとえば昨日の小部隊の作戦でいうと、、
”敵約1個小隊が、A丘を占領しているものとおもわれる。味方2個小隊でこの敵を殲滅し、A丘を奪取せよ”
という任務があるとして、
敵は強固な陣地を構築しているかもしれないし、丘を降りて攻撃してくるかもしれない。
味方は、正面から並列で攻撃するのがいいかもしれないし、迂回して側面から攻撃したほうがいいかもしれないし、併用したほうがいいかもしれない。
などなど、装備や地形などの状況も加味し、いろいろ考えて、分析して、最終的な行動方針を決定するという感じです。
サバゲーはもとより、決断しなければならないいろいろな場面で役立つとおもいます。
Philshootingでは、ハンドガンやライフルの操作、安全管理、射撃技術をベテランのコーチから学ぶことができます。
ライターでもある自分は、射撃に関して直接は指導しませんが、現場でこのような話なら多少できます。
実弾射撃コース

2014年03月11日
戦闘部隊の編成
こんにちわ PhilShootingです。
読者の方々にはサバゲーをしている方が多くいらっしゃると思います。ライフルやハンドガンの射撃とは直接は関係ありませんが、今日は簡単に戦術的なことを多少記事にして、よければゲームで活用していただければと思います。
部隊の編成で小隊、中隊、大隊、連隊、師団、軍団 というのを耳にすることがあると思います。一応最小単位は小隊ですが、その下に班というグループもあります。
本日は、その小隊に関して記述します。あくまでも一般的な陸軍の歩兵部隊の編成になり、海兵隊とかは違った構成になります。
英語ではPlatoonといいます。有名な映画の題にもなっていますね。小隊長は中尉もしくは少尉が担当します。
大体 30~50名くらいで成り立ちます。
小隊本部と3~4コの班(SquadまたはSection)に分かれます。班長は曹長もしくは軍曹が担当します。班では1/3位が伍長以上で残りは兵隊(上等兵以下)という感じです。
小隊本部は、小隊長、小隊付(副小隊長)、無線兵などなどで構成されます。
サバゲーでは、100名くらいの規模でやることもあるということですが、その時は、3コ小隊くらいに分けてもいいのかもしれません。
記号ですが、以下のように書きます。上が歩兵班で下が歩兵小隊です。Xは歩兵部隊を意味します。

装備ですが、各人に小銃x1、1個班に機関銃x1、ロケットランチャーx1(あるいは小隊に1)というのが、普通の装備です。サバゲーではロケットランチャーはありませんから機関銃までですね。
例えば、これらの記号と地図を使って、2個小隊が1個小隊が守っていると思われる敵を攻撃するといった場合、以下のような図になります。(一例)
もちろん作戦によってぜんぜん絵が違ってきます。

もちろん同じようなことをしてらっしゃるところもあるでしょうが、戦闘部隊を編成して、作戦図を書き、命令を下して、作戦を実行すれば、リアルで戦術的なゲームが楽しめるかもしれません。
Philshootingでは、実弾によるライフル、ハンドガンの射撃コースを開催しています。実銃について基礎から学んでみたいという方はぜひ参加してみてください。
実弾射撃コース

読者の方々にはサバゲーをしている方が多くいらっしゃると思います。ライフルやハンドガンの射撃とは直接は関係ありませんが、今日は簡単に戦術的なことを多少記事にして、よければゲームで活用していただければと思います。
部隊の編成で小隊、中隊、大隊、連隊、師団、軍団 というのを耳にすることがあると思います。一応最小単位は小隊ですが、その下に班というグループもあります。
本日は、その小隊に関して記述します。あくまでも一般的な陸軍の歩兵部隊の編成になり、海兵隊とかは違った構成になります。
英語ではPlatoonといいます。有名な映画の題にもなっていますね。小隊長は中尉もしくは少尉が担当します。
大体 30~50名くらいで成り立ちます。
小隊本部と3~4コの班(SquadまたはSection)に分かれます。班長は曹長もしくは軍曹が担当します。班では1/3位が伍長以上で残りは兵隊(上等兵以下)という感じです。
小隊本部は、小隊長、小隊付(副小隊長)、無線兵などなどで構成されます。
サバゲーでは、100名くらいの規模でやることもあるということですが、その時は、3コ小隊くらいに分けてもいいのかもしれません。
記号ですが、以下のように書きます。上が歩兵班で下が歩兵小隊です。Xは歩兵部隊を意味します。

装備ですが、各人に小銃x1、1個班に機関銃x1、ロケットランチャーx1(あるいは小隊に1)というのが、普通の装備です。サバゲーではロケットランチャーはありませんから機関銃までですね。
例えば、これらの記号と地図を使って、2個小隊が1個小隊が守っていると思われる敵を攻撃するといった場合、以下のような図になります。(一例)
もちろん作戦によってぜんぜん絵が違ってきます。

もちろん同じようなことをしてらっしゃるところもあるでしょうが、戦闘部隊を編成して、作戦図を書き、命令を下して、作戦を実行すれば、リアルで戦術的なゲームが楽しめるかもしれません。
Philshootingでは、実弾によるライフル、ハンドガンの射撃コースを開催しています。実銃について基礎から学んでみたいという方はぜひ参加してみてください。
実弾射撃コース
