2019年12月29日

水陸機動団の編成装備で思ったこと

先日は、団長の件で記事にしたが、さらに気になって機動団の編成などを見てみた。
人数の規模で約2000人とか書いてあって、中味は 歩兵連隊X2基幹で+3個大隊+3個中隊++++ という感じだった。
団長が将補なので、旅団クラスだが、まあ、軽旅団クラスという感じではいたが、あまりの体制(編成)の小ささに驚いた。

通常の師団(甲)で10000(実質は定数不足で7,8000か)、旅団で6,7000人(実質は5000くらいか)という感覚であったので、
水陸機動団は、実質でみても 旅団の半分のさらに8かけ(0.8)だ。


歩兵連隊で見ても 通常1個連隊は、歩兵4個中隊基幹+重迫中隊など で6個中隊 ++++ となり1500規模程度で、連隊戦闘団で2000- なので、そのクラスに過ぎないことになる。
というくらい、編成は小さい。

極端に言えば、2個小隊編成クラスを中隊と呼び、2,3個中隊編成を連隊と呼ぶ、そういった感じの軽軽旅団だと思う。
団長が将補で旅団クラスだから、少なくとも2個連隊の体をなして、小人数でもそう呼んだのかと思う。


連隊戦闘団では、普特機(歩兵、砲兵、機甲)の編成を組むが、機動団では、普通科連隊で歩兵、新装備の水陸両用軌道車の上陸大隊で機甲、120mm迫撃砲の特科大隊で砲兵を編成している。
120㎜迫撃砲と言えば普通科連隊の重迫撃砲中隊の装備だが、特科大隊が担当している。その代わり誘導弾などの新装備もあった。

装備を見ても非常にコンパクトだ。


任務は、占領された島しょの奪還のための先遣のような感じだったと思うが、よく考えたというか、これしかできないというか、難しい表現になっていた。
普通の人は、島しょの防御とか攻撃をイメージしていると思うが、


大東亜戦争では、硫黄島の日本軍守備隊は約2万人いた。ほぼ全滅。
ガダルカナルでは、奪還に 最初は2千名を送り、ほぼ全滅。その後逐次約2万名を送った。



そのくらい、防御とか本格的な奪還攻撃は難しいので、奇襲的にとか、闇夜に隠密にとかいう行動ができる部隊での任務にしたのだと思う。
有事になると、やりたいことの一部しかできないだろうというのが現実だと思う。

平田将補の着任時の報道陣へのコメントで ”人員は不十分” と 言われたのが本音に近いが、それでも任務を全うしなければならないという意思が込められていたのだと思う。


訓練の映像があったので、それを見ると。
チヌーク CH47 や 水陸両用軌道車 AAV7 で歩兵が着上陸、展開。 砲兵が120mmモーター(迫撃)で火力支援、最終弾落下で、歩兵が突撃というシナリオだった。


水陸機動団の編成装備で思ったこと

水陸機動団の編成装備で思ったこと

水陸機動団の編成装備で思ったこと

水陸機動団の編成装備で思ったこと



こういうのをやるには事前に空海の圧倒的な支援と制海、制空権が必要だし、いろいろと考えると、装備もそうだが、根本的な問題は圧倒的な自衛隊の体制、装備の不足だと思う。

ただ、機動団のメンバーはほぼレンジャーで質は高いということだけは救いになる。

射撃に関しては、実弾訓練をして、練度を上げてもらいたい。
ハンドガンは個々には装備されていないようで寂しかった。

Philshooting





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Posted by philshooting  at 14:45 │安全保障