2015年03月17日

戦術核と戦略核

 こんにちはPhilshootingです。
 一昨日、プーチン大統領がクリミア併合の時にNATOの攻撃に備えて、核兵器の使用も辞さなかったと語ったとニュースで報じられていました。
 プーチンは愛国心の塊のような人ですから、そのくらいの覚悟を持って、祖国防衛のために併合に及び、ウクライナのNATO入りも断固阻止するんだという強い意思の元での発言とも取れますが、ロシアのような大国が戦術核を使用すればどのような事態になるかも想像できたはずです。
 むしろ、ウクライナがNATO入りしないための欧州へのけん制、オバマ大統領が在任中はアメリカは手を出さないとおもいますが、念のためアメリカへのけん制とも取れます。

 さて、今日はその核の話ですが、核には使用する目的により戦術核と戦略核があります。戦術核は、紛争地域内で、限定された数キロの範囲だけの戦術的目標に対して有効な核兵器です。
 今回、プーチン大統領は、NATO軍が攻めてくると想定し、その圧倒的な地上軍を制圧するために、戦術核の使用を想定したものと思われます。
 戦術核は、航空機、ミサイル、ロケット砲、先日から説明している野戦砲かも発射できます。野戦砲から発射する場合は30~50km先の敵に向けてということになると思います。

戦術核と戦略核

戦術核と戦略核

戦術核と戦略核


 仮にNATO軍が攻撃する時は、まず、通常兵器の場合、ミサイル攻撃、空爆と続き、ロシア軍も航空機、対空兵器で対抗するんでしょうが、ロシア側が劣勢になった場合、NATOは圧倒的な地上軍で攻撃してくると予想し、たまらず、戦術核の使用ということなんだと思います。


 一方、戦略核は、もっと大規模で大陸間などのような遠距離で使用され、1発で数十キロの範囲で都市など戦略的目標に対して有効なものです。
 戦略爆撃機、地上弾道ミサイル、艦船弾道ミサイル、潜水艦弾道ミサイルから発射されます。
 
戦術核と戦略核

戦術核と戦略核

戦術核と戦略核

戦術核と戦略核



 戦術核と戦略核は、定義が曖昧ですが、戦術核は、地域の戦闘の延長で使用されるものと考えればわかりやすいかもしれません。
 が、一度、戦術核を使用すると相手も報復で戦術核を使用するでしょうから、その応酬が何度か続き、結局はその延長線上で連鎖的に戦略核が使用されるということになりかねません。

 もし、ISのような組織が戦術核を持てば、使用は必須で、いろんな国になりすましたりして、中東発の核戦争ということにもなるでしょう。




実弾射撃コース

戦術核と戦略核




車、運転手、日本語アシスタント付き 格安マニラ観光のCocoHana Tour

戦術核と戦略核








同じカテゴリー(兵器一般)の記事画像
自走榴弾砲と戦車
火砲の口径
火砲(野戦砲)の射撃
戦車と対戦車榴弾
迫撃砲と榴弾砲と加農砲
戦車と自走砲と歩兵戦闘車
同じカテゴリー(兵器一般)の記事
 自走榴弾砲と戦車 (2015-03-15 08:00)
 火砲の口径 (2015-03-14 08:00)
 火砲(野戦砲)の射撃 (2015-03-08 18:21)
 戦車と対戦車榴弾 (2014-12-16 08:00)
 迫撃砲と榴弾砲と加農砲 (2014-03-10 01:48)
 戦車と自走砲と歩兵戦闘車 (2014-03-06 01:11)

Posted by philshooting  at 07:30 │兵器一般