2014年11月08日

M16系ライフル弾の貫徹力

こんにちわ。 海外実弾射撃コースを提供しているPhilshootingです。

 しばらくブログの更新が空いてしまいましたが、今回はM16系ライフルでどのくらいの鉄の鋼板を打ち抜くのかテストしてみたので記事に残しておきたいと思います。

 まず、どうしてこのようなことをする必要があるかということの説明をします。
 Philshootingでは今、200mのロングレンジを構築していますが、設計上、安全のためいくつかのバックストップ(弾止め)を設けます。
 今回のバックストックは、砂、木、鉄など複合的な構成になるのですが、最終的に鉄で受け止めるので、安全のため鉄だけだとどの程度の厚さまで貫徹するのだろうということを知りたくなりました。また知る必要があるわけです。

 米軍の資料だと、M193Ballというごく普通のNATO弾で厚さ3mmは抜けると書いてある資料を見つけたので(真偽のほどはわかりません。)、厚さ2mm、4mmの鉄板を用意しました。
それに、厚さ5cm程度の木を前につけて、木と鉄板を打ち抜きます。

 使用する銃は、M4とM16です。今のところ200mで使用するライフルは、M4,M16,(22口径ライフル)を考えています。

今回、使用した弾は、.223Rem(.223 Remington)の普通のFMJ弾になります。
5.56mmNATO弾とは姿かたちは.223Rem弾と同じですが、異なります。NATO弾の方がハイパワーになります。Philshootingでは、.223Rem弾を使うことありますし、弾の入荷状況によりNATO弾(M193)を使うこともあります。
(商用に作られた.223Rem弾を使用するライフルでNATO弾を撃つと仕様に違いがあるので銃にダメージを与えてしまいます。Philshootingのライフルは.223でもNATO弾でも射撃可能です。)

 また、弾にはいっぱい種類があって、NATO弾で一番弾丸の硬いものはヘッドが黒いもの(M995)です。硬いものほど貫徹力は高くなります。今回はNATO弾でなくさらに弱い.223Rem弾の普通のFMJを使用しました。

 距離25m、M4で射撃をしたのですが、5cmの木と2mmの鉄板では、貫徹でした。
 すぐに4mmを試しましたが、そちらも貫徹でした。

 したの写真の真ん中の小さい穴が、M4で撃った.223Rem弾の穴です。(こちらは裏からみた穴)

M16系ライフル弾の貫徹力


 ほかの弾痕ですが、上のが9mmハンドガンのFMJ(5m)、下のが45口径(5m)です。9mmも貫徹、45口径は抜けませんでした。9mmのハンドガンもすごい威力です。(こちらは表からの穴)
 
 予想外の結果に少し驚いたのですが、その後、もっと厚い鉄板でやってみて、M4は抜けませんでしたが、M16は抜けました。何ミリなのかは敢えて書かないことにします。
 また、距離もいろいろと変えてみてテストをする必要があるのかなとも思いました。

M16系ライフル弾の貫徹力


いずれにしても、貫徹力に関してはM16系のライフルはすごいなと思いましたし、これがもっとハイパワーの銃で弾頭の硬い弾だとどこまで抜けてしまうのかと興味が沸いてきました。
と同時にこういう話だと、戦車の装甲と弾の進化の話を思い出してしまいます。また、機会があれば記事にしてみたいと思います。


Philshootingでは、12月から200mの射場を提供します。ライフルコースはもちろんのことハンドガンコースでも条件を満足すれば(25mで撃ってみて指定範囲以内に集弾できれば)体験的に射撃可能です。12月、1月とまだまだ空きはありますので、ご興味のある方はぜひコースに参加してみてください。




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Posted by philshooting  at 08:00 │ライフルの射撃

この記事へのコメント
いつも拝見させていただいています。ありがとうございます。5.56mmNATO弾の徹甲弾だと20mmくらいは貫徹するかもしれませんね。おそらくその辺りは機密事項に入るのかもしれませんが。
Posted by まさ at 2014年11月08日 22:48
まささん
一番弾頭が硬い弾では、相当な厚さまで撃ち抜けるとは予想できます。弾の入手が難しいし、実験できたとしても公表はしない方が賢明だと思っています。
Posted by philshootingphilshooting at 2014年11月08日 23:06